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株式会社ゴールドウイン

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嘱託産業医がサポートする敷地内禁煙 株式会社ゴールドウイン 東京本社 産業医 竹田 透先生 会社概要

取り組み開始3ヵ月半後、喫煙者の約6%が新たに禁煙

取り組みの概要

竹田先生は、嘱託産業医として会社をサポートしながら一緒に健康管理を進めています。株式会社ゴールドウインでは、喫煙対策にも積極的に取り組んでいて、受動喫煙を防止するために2007年には本社内の喫煙所を1ヵ所に制限しましたが、2010年からはさらに喫煙者の健康にも配慮し、全社で社内(敷地内)の喫煙を禁止しました。この取り組みがスムーズに進んだ大きな要因は、竹田先生の適切な助言を受けながら会社が積極的に喫煙対策を進めたことにあります。

取り組み

全社禁煙に向け「安全衛生委員会」で喫煙者・非喫煙者の意見を聴取

まず、全社(敷地内)禁煙の実施に向けて、月1回開催されている安全衛生委員会の場を活用し、喫煙者からも非喫煙者からも意見を聴く場を持ちました。各職場の代表である委員が、喫煙者もしくは非喫煙者の立場で自らの意見を述べるのに加え、職場で収集した意見を報告し合いました。「この委員会で意見を聴く際に、“敷地内を禁煙にすることをどう思いますか?”と問うと、“それは嫌だ”という反対意見に偏りがちになるので、喫煙対策を進めるために “敷地内禁煙を実施するにあたって、どのようなサポートがほしいですか?”といった前向きな質問が大切だとアドバイスしました」と竹田先生は振り返ります。

産業医による禁煙支援セミナーを開催

竹田先生の助言もあり、2010年世界禁煙デー(5月31日)からの全社禁煙が決まった後、喫煙者を対象とした禁煙支援セミナーを開催しました。参加者は健康に働いている従業員であり、治療が必要な疾患や自覚症状がない人も多いため、喫煙が健康に及ぼす影響よりも、禁煙方法やホームページなどの禁煙サポート情報について解説しました。これは、職場での喫煙が制限される状況では、タバコの害を伝えて禁煙を促すよりも、「いくつもの禁煙方法があることを知り、それをサポートする仕組みがあることを知ること」がより効果的だという竹田先生の考えによるものだそうです。

「禁煙支援キャンペーン」による費用補助

全社禁煙の実施に合わせて「禁煙支援キャンペーン」を開始しました。会社に禁煙宣誓書を提出した場合には、成否を問わず5千円が支給されるほか、「禁煙治療コース」では医療機関の治療で健康保険が適応されなかった場合に治療費の7割(上限2万8千円)を、「セルフ禁煙コース」では市販の禁煙補助薬購入費の7割(上限1万5千円)を補助する制度を導入しました。また、受付に全社禁煙を知らせる案内板を設置することで、来社する人の協力も得ています。

受付の案内板

取り組みによる成果

短期間で喫煙者の禁煙への関心度が変化

全社禁煙とその実施に向けた取り組みを進める中で、短期間のうちに、喫煙する従業員の禁煙への関心度に大きな変化が現れました。全社禁煙実施後に本社従業員全員を対象としたアンケート調査を行い、実施前と比較したところ、「禁煙には関心がない」と回答した喫煙者は50.0%から32.0%へと大幅に減少し、準備期・熟考期にある割合が急増しました。その理由についても併せて聞いたところ、10月にタバコの値上げが控えていたものの、多くの人が「職場で喫煙できる場所が制限されたから」という理由を挙げていました。なお、喫煙していた従業員の約6%が新たに禁煙していることもわかりました。

喫煙する従業員の禁煙への関心の変化

職場禁煙化のポイント

産業医は専門家として支援する役割

「職場の喫煙対策には、“喫煙者に禁煙を促す活動”と“受動喫煙対策を主な目的とした喫煙ルールの作成と運用”の2つがあります。産業医などの医療スタッフは、前者においては喫煙する従業員に対し積極的に働きかけていくことが大切ですが、後者の場合には、会社の実施する喫煙対策に専門家として支援する役割を担います」と竹田先生は語ります。「健康のために禁煙しなければいけない」という医学的な正しさを伝えるだけでは、喫煙する従業員の気持ちも喫煙対策を行うべき会社の意識もなかなか動かすことはできません。産業医は「従業員が自らの問題として取り上げ、会社が主体となって喫煙対策をすすめるために、日頃から必要な情報提供を行うとともに、共に考え協働していく専門家として関与すること」が大切とのことです。

あきらめずに喫煙の害を伝え続ける

禁煙を実行する前に禁煙宣言をすると成功につながりやすいと言われていますが、会社も社会に向けて喫煙対策を行っていることを公表し、評価を受けることが、社内での対策を進める上でプラスの効果をもたらします。今回、全社禁煙化と禁煙支援キャンペーンについてプレス・リリースを出したところ、多くの取材を受けました。禁煙化を評価する社外の声を従業員が聞くことで、喫煙対策はさらに前向きに進めやすくなっていきます。

竹田先生と喫煙対策に取り組む皆さん


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