タバコがやめられない理由

禁煙のメリット

タバコをやめたその日から“よかった”を実感!

 「長年タバコを吸っているから、今さら禁煙しても変わらない」と誤解していませんか?そんなことはありません。タバコをやめた時点から、さまざまな効果を実感できるかもしれません。

たとえば、タバコをやめた直後から、家族や周囲の人が受動喫煙を受けるリスクが大きく下がります。また、衣服や部屋、車にタバコのにおいがつくこともなくなり、周囲が不快に感じることもなくなります。タバコをやめて数日後には、味覚や嗅覚が鋭敏になり、食べ物をおいしく感じるようになることが報告されています1)

そのほかにも、目覚めがさわやかになったり、肌の調子がよくなる、口臭がなくなるなど、日常生活の中で効果を実感できるといわれています1)

1) Brunnhuber, K. et al. :Putting Evidence Into Practice: Smoking Sessation. BMJ Pubilshing Group: 5, 2007 [L20071227005]

報告された禁煙後の時間経過による変化とメリット(数時間~数日)

禁煙後
禁煙後数時間 一酸化炭素レベルが非喫煙者と同じになる 禁煙後数日 味覚、嗅覚が鋭敏になる
Brunnhuber, K. et al. :Putting Evidence Into Practice: Smoking Sessation. BMJ Pubilshing Group: 5, 2007 [L20071227005] より作図

報告された禁煙後による日常生活の中で効果

目覚めがさわやかになった肌の調子がよくなった衣服や部屋がタバコ臭くなくなった
Brunnhuber, K. et al.:Putting Evidence Into Practice: Smoking Sessation. BMJ Pubilshing Group: 5, 2007 [L20071227005] より作図

禁煙を続けて、健康な体を取り戻しましょう

禁煙を続けることができれば、タバコでダメージを受けた体も健康に近づいていくことでしょう。

禁煙を1ヶ月続けると、咳やたん、喘鳴などの呼吸器の症状が改善するといわれています。呼吸器の機能は禁煙の継続とともにさらに良くなっていき、1年後には、COPD患者さんの肺の機能に改善がみられたという報告もあります。

禁煙期間が2~4年もすれば、狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気のリスクが、タバコを吸う人と比べて著しく低下したという報告があります。

10年を経過すると、がんのリスクも低下していくようです。10~15年経つと、咽頭がんのリスクが、タバコを吸う人と比べて60%も低下したという報告があります。また、10~19年で、肺がんのリスクが、タバコを吸う人と比べて70%も低下したという報告があります。さらに、20年で口腔がんのリスクが、タバコを吸わない人と同レベルになることが期待されます。

このように、禁煙の生活が長くなればなるほど、タバコを吸わない人と同じ健康状態に近づきます。禁煙が遅いということはありません。喫煙生活を見直してみましょう。

Brunnhuber, K. et al.:Putting Evidence Into Practice: Smoking Sessation. BMJ Pubilshing Group: 5, 2007 [L20071227005]

報告された禁煙後の時間経過による変化とメリット(数ヶ月~数年)

禁煙後
1〜2ヶ月 慢性気管支炎の症状(咳、痰、喘鳴)が改善 1年 軽度・中度のCOPD患者で肺機能が改善 2〜4年 心臓の病気※のリスクが、タバコを吸い続ける人に比べて、かなり低下 ※狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患10〜15年 咽頭がんのリスクが、タバコを吸い続けている人より、60%も低下10〜19年 肺がんのリスクが、タバコを吸い続けている人より、70%も低下20年 喉頭がんのリスクが、タバコを吸わない人と同じに
Brunnhuber, K. et al.:Putting Evidence Into Practice: Smoking Sessation. BMJ Pubilshing Group: 5, 2007 [L20071227005] より作図

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